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東アジア都市貧困層の居住問題解決に向けて―ソウル国際シンポジウムを開催

150526-6.jpg 2015年5月14日~16日に韓国?ソウル市で「居住福祉に関する東アジア会議――東アジア都市貧困層の居住問題解決に向けて」(主催:沙巴体育平台都市研究プラザ、ソウル研究院、SH[ソウル住宅]公社、韓国都市研究所、世宗[セジョン]大学;後援:ソウル市)が開催されました。会場のソウル市庁舎には日本、韓国、台湾、香港を中心に研究者、社会運動家、実務家、行政担当者のべ200人が集まりました。

 大幅な経済成長を経験した東アジア各国では、急速な都市化と人口構成の変化にともなうさまざまな問題が噴出しています。本会議の特色は、研究者が最新の成果を報告するとともに、現場に携わる様々なアクターが参加し、低所得者の住まいに関する問題を共有し、先端的な取り組みを学び合い、国際的に交流する格好の機会である点です。

 会議では6つのセッションで21本の報告(日本側報告5本)が行われ、ソウル、香港、台北、大阪、東京など東アジア大都市の居住支援政策と活動事例が紹介されました。基調講演では、居住権に関するグローバルなネットワーク団体であるハビタット国際連合(HIC)のマリア?ザラテ議長、ソウル市の意欲的な住宅政策を担うSH公社のチャン?ヨンヒ都市研究所所長、アジアの居住権問題の第一線で活躍する穂坂光彦日本福祉大教授、アジアの都市開発の最新の政治経済学を研究するシン?ヒョンバンLSE准教授が壇上に立ちました。

150526-1.jpg 16日夕方には会議の締めくくりとして朴元淳(パク?ウォンスン)ソウル市長と主催団体との対話が行われ、都市研究プラザからは阿部昌樹所長が参加しました。朴市長は低所得世帯の居住安定に向けた住宅政策に強い関心を示しており、今回の会議もソウル市の協力により実施されました。会議の前後にはソウル市内へのフィールドトリップが行われ、高齢化が進む貧困地域での居住支援と社会的企業の取り組みや、若者単身世帯向けの新たな賃貸住宅プログラムに触れることができました。

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都市研究プラザ 阿部昌樹 所長   都市研究プラザ 水内俊雄 副所長    都市研究プラザ 全泓奎 教授  

 都市研究プラザは日本の都市研究で長年主導的な役割を果たしたことが評価され、2014年度より文部科学省共同利用?共同研究拠点「先端的都市研究拠点」の指定を受けています。都市研究プラザは今回の会議を拠点事業の一環として位置づけ、これまでに構築した海外センター等との豊富な国際ネットワークを活かし、企画面で関わってきました。都市研究プラザ?先端的都市研究拠点は会議開催に尽力された方々と、最新の研究成果や活動内容を報告された発表者の方々に感謝を申し上げるとともに、国際的なネットワークを活かした研究活動を今後も推進していきます。

日本側参加者(敬称略)
阿部昌樹(沙巴体育平台都市研究プラザ 所長)
水内俊雄(沙巴体育平台都市研究プラザ 副所長)
全泓奎 (沙巴体育平台都市研究プラザ 教授)
箱田徹 (沙巴体育平台都市研究プラザ 特任助教)

齋藤宏直(みやぎこうでねいと)
松本和史(湘南ライフサポート)
古木大介(自立支援センターふるさとの会)
穂坂光彦(日本福祉大学福祉経営学部?アジア福祉社会開発研究センター)
中山徹 (大阪府立大学人間社会学部)

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